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クエッタ 

PK325便が降下を始めた。そろそろ着陸かと窓の外に目をやると、乾ききった岩山が飛び込んできた。距離の近さに驚く。それに完璧なまでの荒涼さである。通 路側の座席から、小さな窓に切り取られた世界に釘付けになる。

機体が大きく右に左にと揺れる時にちらと見える大地は、たぶん土漠なのだろう。空の鮮やかな青と対照的な黄褐色の世界に<セイメイハンノウ・・・ゼロ>とSF映画のワンシーンを思い出した。これでは、まるで空気の薄いどこか不毛の惑星に不時着するかのようだ。こんなところに街などあるのだろうか。

クエッタの空港には国連のランド・クルーザーが待っていた。白い車体に青色で「UN」と書いたテレビでお馴染みの車だ。約10KM離れた市内へは、警察の護衛がつく。機関銃を据え付けたピックアップ・トラックに先導されるのだが、なんかやばい気持ちになってくる。自動小銃で武装した警官を街のいたるところで見かける。イスラマバードとは違う。「戦地」に近いという実感だ。

 

ユニセフ事務所焼き討ち事件

UNICEF office
前ユニセフ・クエッタ事務所

車を降りると、会議室に通された。国連開発計画(UNDP)のセキュリティ・オフィサーであるロキシー氏から、10月8日のアフガン空爆開始同日に発生した反米デモとユニセフ事務所が焼き討ちにあった経緯の説明を受ける。

「アメリカが空爆を開始した日の早朝に抗議デモが湧き起こり、ユニセフ事務所に暴徒が来たのは午後2時です。彼らは投石の後、敷地内に入ってきました。警察の対応は遅かったですね。自転車に乗った警官が来たのはしばらくしてからです」

現在、市内には警官も十分に配置され全体的に落ち着いているが、注意が必要な状態は続いているという。「今後、反米デモの数は多くなるでしょうから」とロキシー氏の表情は暗い。

クエッタの街では、外国人が泊まることができるホテルも制限されているそうだ。事実、ユニセフのDR.ラローシュが泊まる最高級ホテル・セレナから警察の護衛なしでは出してもらえなかった。もっとも、これは国連の車に乗っていたせいかもしれない。

UNICEF office
煤けたパソコン
TOYOTA Land Cruiser
燃え尽きたトヨタ

(クエッタ 2001年10月17日)

 

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